トルクレンチを使用する際に避けるべきよくある間違い
経験豊富なユーザーでもトルクレンチのミスを犯してしまうことがありますが、その多くは簡単に修正できます。以下に、注意すべき主なミスとその防止方法をご紹介します。
·カチッという音が鳴った後に締めすぎるのは最大のミスです!クリック式レンチで「カチッ」という音が鳴ったら、設定トルクに達したことを知らせています。それ以上締めすぎると、ねじ山が潰れたり、留め具が破損したり、部品が損傷したり(例:車のバルブカバーが歪む)する可能性があります。カチッという音が聞こえたり、感触があったら、すぐに締めるのを止めてください。
·校正を怠る:トルクレンチは、落下、頻繁な使用、保管などにより、時間の経過とともに精度が低下します。校正されていないレンチを使用すると、正しく設定しても正しいトルクが得られません。ほとんどのメーカーは、5,000回の使用ごと、または12ヶ月ごとのどちらか早い方で校正を行うことを推奨しています。
·間違ったドライブサイズの使用:レンチには1/4インチ(電子機器などの小さな作業)、3/8インチ(自転車の修理などの中程度の作業)、1/2インチ(車のエンジンなどの重い作業)があります。小さなボルトに1/2インチのレンチを使用すると締めすぎてしまう可能性があり、大きなボルトに1/4インチのレンチを使用するとトルクに耐えられません。
·レンチをフルトルクで保管する:レンチを高いトルク値(例:100フィートポンド)に設定した状態で保管すると、内部のスプリングが伸びてしまいます。時間が経つにつれてスプリングが弱くなり、精度が低下します。使用後は必ず最低トルクに戻してください。
·レンチの角度が大きすぎる:エクステンションやスイベルを使用すると、適用されるトルクが変化する可能性があります。どうしてもこれらを使用する場合は、レンチの取扱説明書で調整方法をご確認ください(または、精度を維持するために「トルクアダプター」を使用してください)。






